原状回復費は預けている保証金から引かれて、差し引き どれくらい現金が戻ってくるのか、と期待していたのですが、 実際は、追い金を請求されました。

ただでさえ、引っ越しに際し費用がかさんでいた時でしたの で、当時はかなりのショックで、見積もり書を前にしばらく 放心状態だったのを覚えています。

その際頭に思い浮かんだことは、

  • この見積書は本当に適正なものなのか?
  • この見積書は本当にそのまま飲み込まないといけないのか?
  • この見積書は本当に反論の余地はないのだろうか?
ということでした。

このサイトは同じような経験をされた経営者、総務担当者の方 のために立ち上げた「オフィス原状回復費の適正価格を知る」 ためのサイトです。


原状回復を始めるベストなタイミング

原状回復を始めるタイミング

オフィスの退去または移転を計画するときに、原状回復の工事を外すことはできません。

原状回復の予定を計画する前に、必ず確認が必要予なるポイントがあります。

それは・・・「賃貸契約書」です。特に、賃貸契約書内の特約欄の確認です。

契約書内に原状回復工事について特約が記載されている場合、次の2種類に分けることができます。

  1. オフィスオーナーへの引き渡し日までに、原状回復を完了。(原状回復を賃貸契約期間中に行う場合)
  2. オフィスオーナーへの引き渡しを完了後、原状回復をスタート。(原状回復を賃貸契約期間終了後に行う場合)

賃貸契約書には、原状回復に関する事項が記載されています。

仮に今お手持ちの契約書に特約が記載されていない場合は、民法598条・616条に原状回復は「明け渡し期日まで」と制定されています。

つまり、契約書内に記載がない場合でも明け渡し指定日までに、原状回復を完了できるようにスケージューリングが必要です。

住居用賃貸物件は退去後に原状回復が行われるのでオフィスの原状回復も退去後に行うと思い込んでいると、管理会社とのトラブルや移転スケージュールに大幅な遅れが生じてしまいます。

前もって賃貸契約書を確認し、明け渡し日から逆算した原状回復の全体像を把握しておきましょう。

原状回復を開始する前の問題

  • オフィス周辺の環境で、工事時間が限定されている
  • 工事開始後の原状回復範囲のトラブルで予定が崩れる
  • 原状回復を担当する業者からの見積もりが遅い
  • 原状回復費が高額

原状回復の期間を決定する前の注意点

原状回復の期間は、借り主が負担するべき原状回復の範囲で決まります。

小さなオフィスであれば、原状回復範囲・工事期間は、少なくすみますし、中規模以上のオフィスであれば範囲、期間共に余裕を見ておく必要があります。

オフィス移転日が決定している場合は、おおよそ2ヶ月前には原状回復を行う業者に期間を確認したいところです。

年度末などオフィスの移転が活発になる時期は、工期が伸びる傾向があるので早め早めに対応する方が無難です。

明け渡し日に原状回復工事が完了して折らず、明け渡しが出来なくなった場合、契約の不履行とみなされ工事完了までの日数にたいして家賃が発生する場合もあります。

目安ですが、30坪程度のオフィスであれば1週間~長くて3週間程度。100坪未満のオフィスでも1ヶ月~1.5ヶ月は原状回復の期間として見積もっておくと安心です。

原状回復工事は、坪あたり2万円から3万円の工事費を請求されます。

高層階にオフィスがある場合は、坪あたり10万円を超えることもあります。

原状回復を始めるタイミング まとめ

原状回復を始めるタイミングは、明け渡し日から余裕をもった日程で逆算する。

  1. 賃貸契約書を確認し、原状回復工事の開始タイミングを把握する。
  2. オフィス管理会社と一緒に担当業者および原状回復範囲を決定する。
  3. 見積もり額を提出してもらい、細部を調整する。
  4. 再度、オフィス管理会社と担当業者と一緒に明け渡し日を決定する。

借り主、管理会社、業者で明け渡し期日共有することで、余裕をもった日程を作成することが可能です。

また、途中のトラブルが発生した場合も事前に調整を行っておくことで、再調整がしやすくなります。

契約書に明け渡し期間が明記されていない場合も、管理会社と共通の認識を持つことで移転前のトラブルを予防できます。

工事内容や工事期間など、工程や期間がオフィス管理会社と認識の違いがあると、大きなトラブルにつながる恐れがあります。明け渡し方法や、日付けまでもしっかりと確認しておいて間違いありません。